2017年5月29日月曜日

加法定理の等式の証明(2)の解答

(以下は、ここをクリックした先のページの問題の解答です)

【問1】三角形ABCにおいて、次の式が成り立つことを証明せよ。
(注意)cotAは
 
で定義されています。

【重要な注意】
三角関数の計算の自由度は低く、加法定理などで変換できる式は少ないです。

(この問題が加法定理で解ける問題であるかを調べる)
先ず、この問題は加法定理で解ける問題であるかを簡単に確認します。

cotAcotB=1/(tanAtanB) の式のtanAtanBの積の式がtanの加法定理で使われていたことを思い出す。
この(式2)がこの問題の解答に使えないかどうかを、以下のように検討する。

三角形ABCであるので、A+B=π-Cを式2に代入して左辺をCであらわす。
左辺=tan(π-C)=tan(-C)=-tanC
この式を式2に代入する。
分母を両辺に掛け算して分母を分子に移す。

右辺に1/(tanAtanB)があらわれるようにするために、式全体をtanCtanAtanBで割り算する。
これは式1である。加法定理が使えないかどうかを検討しているうちに、求める(式1)が得られてしまった。

加法定理で解ける問題というものは、問題が加法定理で解けるかどうかを検討中に解けてしまう問題が多い。

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2017年5月27日土曜日

三角関数の和と積の公式の応用問題の解答

以下は、ここをクリックした先のページの問題の解答です。

【問題1】
 以下の式1と式2が成り立っているとき、g ≡ cos(α+β)を定数aとbであらわせ。

【解答1】
 先ず、以下の式4を計算する。
 次に、以下の式5を計算する。
 この式5からcos(α+β)をあらわす以下の式を導き、その式に式4を代入する。
 (解答おわり)

【解答2】
 解答1の解き方は、偶然に解答できたような解答でした。
そのため、以下で、必然的に解を得る解答をしてみます。

(解答はじめ)
式1を変形する。
式2を変形する。
式7と式8から、以下の式9を得る。
求める式 g を変形する。
(解答おわり)

【解答3】
 解答1と解答2は、計算力に頼った解答であった。以下の解答3は、この問題の本質をもっと良く見通して解答する解答を示す。
(解答はじめ)
この問題の条件を以下の図であらわす。
 以下の計算により、問題の解が得られる。
 (解答おわり)

(補足)
 三角関数の計算問題でも、図形にあらわせる限り、問題を図形であらわして解くのが良いと考えます。

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加法定理の応用問題の解答

以下は、ここをクリックした先のページの問題の解答です。

【問題1】
 以下の式1と式2が成り立っているとき、f ≡ cos(α-β)を定数aとbであらわせ。

【解答1】
(解答おわり)

【解答2】
 解答1は、計算力に頼った解答であった。以下の解答2は、この問題の本質をもっと良く見通して解答する解答を示す。
(解答はじめ)
この問題の条件を以下の図であらわす。
 以下の計算により、問題の解が得られる。
 (解答おわり)

(補足)
 三角関数の計算問題でも、図形にあらわせる限り、問題を図形であらわして解くのが良いと考えます。

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2017年5月25日木曜日

加法定理の練習問題4の解答

これは、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】x-(√3)x-2=0の2つの解を、tanα,tanβとするとき、

の値を求めよ。

【解答1】
(求める答えを、より易しい答えにできないかを考える)
問題を解くときには、いつも、この発想から始めること。
この段階では、どう解答するかの見通しを立てます。

tanα,tanβが
方程式 x-(√3)x-2=0 (式2)
の2つの解であるとき、
-(xの係数): √3=tanα+tanβ (式3)
定数項:     -2=tanαtanβ  (式4)
となる関係を思い出して使う。

つぎに、tanの加法定理を思い出す。
(tanα+tanβ)と、tanαtanβが求められれば、tan(α+β)が求められることを見通す。
こうしてtan(α+β)が求められるというめどが立ったので、tan(α+β)を求めて、それから、(α+β)を求めて、sin(α+β)もcos(α+β)も求めて、それらの値を式1に代入して答えを得る
という、解答の見通しを立てます。

(tan(α+β)を計算する)
式3と式4を式5に代入する。
∴ (α+β)=π/6 または 7π/6

(1)(α+β)=π/6のとき
sin(α+β)=1/2  (式6)
cos(α+β)=√3/2 (式7)
方程式6と7を式1に代入
(式1)
(2)(α+β)=7π/6のときsin(α+β)=-1/2  (式8)
cos(α+β)=-√3/2 (式9)
方程式8と9を式1に代入
(式1)
(解答おわり)

【解答2】 
 tanの値を使って解く問題の式は、以下の式2のように、cosの2乗の式とtanの式に変形して計算する。
ここで、tan(α+β)の式は以下の式3であらわされる。
-(√3)x-2=0の2つの解を、tanα,tanβとするので、以下の式4が成り立つ。
この式5と6を式3に代入する。
この式7を式2に代入する。
(解答おわり)

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