2017年10月13日金曜日

三角形の頂点からの距離の積の公式(その2)

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【公式】
上式のように、三角形ABCの頂点Cから辺ABへ垂直に引いた線との交点Hに関する線分の積:
AH×AB
が、
辺BCを直径2sとする円の中心Oと頂点Aを結ぶ線と円との交点DとEに関する線分の積:
AD×AE=(AO)-s
に等しいことを証明しなさい。

(解答の方針) 
 辺の長さの積の定理は、相似図形では辺の比が同じであることに由来します。結局、辺の長さの積の定理は、ある相似図形に由来する定理です。そのため、この問題は、相似図形を探す問題です。
 この問題のように、辺の長さの積の定理の問題は、
(1)図の不足を埋めて図を完成させてから、
(2)相似図形を発見して、相似図形の辺の比が等しい式を書いて
問題を解くように心がけてください。

【解1】
 以下の図のように補助線を引く。
(解答の分かり易さのために最低限度の補助線だけ残したが、解答を考える過程では、もっとたくさんの補助線を引いた)。
∠AHD=90°-∠DHC
円周角の定理により、
∠DHC=∠DEC
∠DEB=90°-∠DEC

∠AHD=∠DEB
∠HADを共通の頂角として持つ△AHDと△AEDは、 
これによって2つの頂角が等しい。
よって、
△AHD∽△AEB
ゆえに:
(証明おわり)

(補足)
 この証明をするためには、以下の図ぐらいに図形を埋めて図形を対称な形に完成させることで、問題の証明に十分な形に図形を完成できる。

(補足2)
 この公式は、
「△AHD∽△AEB」の公式
である、
と覚えた方が良いと考える。

【解2】
 ベクトルを学ぶと、この公式は以下のように簡単に証明できる。

(証明おわり)

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