2017年10月29日日曜日

角の二等分線の長さ-相似図形による定理

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

以下の問題は、「相似図形同士で辺の比が等しい公式」を使う問題です。
【問1】(難問)
上図のように、三角形ABCの頂角Aの二等分線の長さmに間して式1が成り立つことを証明しなさい。

(注意)
 この問題は、「角の二等分線の長さの定理」であり、有名な定理ですが、その証明を見たことの無い学生にはかなりな難問です。以下の理由により、有名定理だからと言って安易に解答を見ないよう注意してください。この難問を自力で証明してから解答を見てください。

(解けるまで解答を見ない理由)
 この定理よりも覚え易い定理に中線定理があります。
しかし、高校入試問題を見ると、
その中線定理を使うよう誘導している入試問題が、その誘導にもかかわらず、中線定理を使わないでも解けるようにした問題を出題しています。
 その出題高校の意図を推測すると、
「単にいろいろな定理を覚えて知っている学生よりも、想像力豊かで知能が高く融通性に富んだ学生の方を合格させたい」
という意図があるように考えられます。

 そのため、この「角の二等分線の長さの定理」を学ぶ目的は、
この定理を証明しようとする努力により知能を高めるホルモンが分泌されて知能を高めること、
を第1の目的にするのが良いと考えます。

 そのため、この定理を自力で証明するまでは解答を見ずに、知能ホルモンの分泌を続けるのが良いと考えます。

(解答の方針) 
 辺の長さの積の定理は、相似図形では辺の比が同じであることに由来します。結局、辺の長さの積の定理は、ある相似図形に由来する定理です。そのため、この問題は、相似図形を探す問題です。
 この問題のように、辺の長さの積の定理の問題は、
(1)図の不足を埋めて図を完成させてから、
(2)相似図形を発見して、相似図形の辺の比が等しい式を書いて
問題を解くように心がけてください。

【証明開始】 
図の不足を埋めて以下の図を書きます。
この図を書いて
三角形ABEと三角形ADCが、2つの角度が等しく相似であることを発見しました。
そのため、「相似図形同士で辺の比が等しい」 公式を使い、以下の辺の比の式を書き、
その式を変形して、以下の、辺の積の式2を導き出します。

次に、以下の図のように、もう1つの相似な図形の組を発見して、
 「相似図形同士で辺の比が等しい」 公式を使い、以下の辺の比の式を書きます。
こうして、相似な図形の辺の比の式を書き、
その式を変形して、上の式の、辺の積の式3を導き出します。

----(注意)---------------------
 この式3は「方べきの定理」と呼ばれている有名な定理ですが、このように
「相似な図形の組を発見して辺の長さの比の式を書く」
ことに帰着されます。
そのため、「方べきの定理」を覚えるよりは、
「相似図形同士で辺の比が等しい」 公式を覚えて使う方が良いです。
----(注意おわり)---------------

この式3を式2に代入すると、求める式1が得られます。
(証明おわり)

(注意2)
 この定理の式1を覚えようとしても覚えられません(何度覚えても式を忘れます)。
 そのため、この定理の式を覚えるには、この定理の要になる、上図の、三角形の外接円と、円周角の定理によって角度が等しい相似な図形のイメージを覚えて下さい。そうすれば、その図のイメージがヒントになって、相似の図形の辺の比例の式(定理の式と同等)が速やかに導き出せるようになります。
 この定理と、それ以外の類似した定理の全ては、以下の3つの図の相似な三角形の組み合わせのイメージを覚えるだけで、それらのイメージから得られる情報を使って、全てを求めることができます。
 そのため、それらの定理の式を実践の場で使える応用力をつけるには、それらのイメージを覚え、その図のイメージの相似な図形の辺の比例の式(定理の式と同等)を図から導き出してください。それらの相似な図形の辺の比例の式は、定理の式が変形された定理の式と同等な式なので、それらの式を使えば、定理の式を使うのと同じく問題を解くことができます。

【研究問題】
 公式が覚えられないという真実も知って、覚えられない公式を速やかに導き出す方法も知った学生は、もう高校1年生と完全に同等(以上)の数学センスを持つ学生と思います。
 そこまで数学が分かったならば、当初の定理で得た式は、実はもっと先にまで変形できるという事も、研究して知っても良いと思います。
 以下で、当初の定理の式を導くところから始めて、式をもっと先にまで変形してみます。
上の図の式を以下の式に変形します。
ここで、以下の関係が成り立ちます。
この関係を式1に代入する。
(研究問題の解答おわり)
 この式2によって、角の二等分線の長さmを、三角形の辺a,b,cで求める式が得られました。
(この式2は覚える事はとても困難な式ですが、以上の手順でいつでも導き出すことができます。それは、定理の式を覚えているのと同じ事だと思います。)

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2017年10月27日金曜日

二重相似の公式と折り返し図形の点の位置

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【公式】
上式のように、X軸に原点Oと点Aがある。
OA=s
である。
X軸から離れた位置の点BからX軸へ下ろした垂線のX軸上への足をCとする。そして、
AC=1,
BC=a
とする。
線分ABの延長線DAを折り目線にして原点Oに頂点を持つ図形(三角形OAD)を折り返すことでO点の位置の頂点をF点に移す。
線分OFとDAの交点をEとする。
点EのX軸へ下ろした垂線の足をGとする。
そのとき、
となることを証明せよ。
(二重相似の公式)

(解説)
 この二重相似の公式によって、
原点Oの位置の頂点を折り返した点Fの位置座標が、
で計算できる。
 二重相似の公式によって、頂点Oを折り返した位置Fの座標を計算する式の分母がcの二乗になっている。
これにより、cを計算するための根号が解消して、式が簡単になっている。

【解答】
 以下の図を考える。
直角三角形AEOが直角三角形ACBに相似なので、
上図へ長さを書き込んだように、
直角三角形AEOの辺EAと辺EOは、
EA=s/c,
EO= as/c,
となり、辺の長さの値が、根号であらわされたcを分母に持つ複雑な値になる。
その直角三角形AEOに直角三角形AGEが相似なので、
直角三角形AEGの辺GAと辺GEの長さは、
になり、辺の長さの式の分母がcの二乗になる。
また、直角三角形AEGに直角三角形EOGが相似なので、
直角三角形EOGの辺GOは辺GEのa倍になり、
になる。
(証明おわり)

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2017年10月25日水曜日

平行線と線分の比の問題の解答

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
上図のように、AB=10,AD=6,∠ABC<90°である平行四辺形ABCDにおいて、∠DABの二等分線と辺BCのCの方へ延長した直線との交点をEとする。線分AEと対角線BD,辺CDとの交点をそれぞれF,Gとする。
GE=3のとき、線分FGの長さ x を求めなさい。

(注意)
 この問題はややこしそうですので、解答の優先順位が一番後回しになって、解答されない場合が多いようです。
そのややこしさは、
「水平線上の点の高さの比の公式」
を使って問題を解くと、大分解消されますので、
その方法を試みてください。 

【解答】
「水平線上の点の高さの比の公式」を以下の様に使います。
 先ず、 線分AEを水平線と考え、各点の水平線からの高さの比の値を、下図のように ( ) の中に記載する。
すなわち、上図のように、
点Dの高さの比=(6)を図のD点に書き込み、
点Bの高さの比=(-10)を図のB点に書き込む。 

線分CDが線分BAに平行であるので線分の点の高さの差が同じである。
線分BAの高さの差がー10であるので、
線分CDの高さの差も-10であり、
点Cの高さが、
(6-10)=(-4)
になる。その高さの比(-4)を図のC点に書き込む。

高さの差が(6)である線分BCの長さが6であるので、
高さの差が(4)である線分CEの長さが4になる。
その線分CEの長さ4を図に書き込む。

更に、同様にして、線分CG、線分GDの長さも書き込む。
更に、線分BFと線分FDの比もわかるので、係数aを使って、線分BFと線分FDの長さも書き込む。

次に、下図の様に、線分ABを水平線2であると考え、
各点の水平線からの高さの比の値を、 ( ) の中に(単位をhにして)記載する。
その際に、線分BFと線分FDの長さの比が
BF:FD=10:6
であることを使って、
点Fの水平線2上の高さが上図のように計算できる。

この点Fの高さが分数で使いにくいので、次に、下図のように高さの単位を変えて図を書く。
 線分FGの高さの比と線分GE=3の高さの比を単位sで計算して下図を書く。
線分GE=3の長さが3であることと、線分の高さの比を使って以下の方程式を立てて計算して x を求める。
(解答おわり)

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2017年10月23日月曜日

ラングレーの難問

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

以下の問題の解答は、通算14時間以上、この問題を解こうと試みた学生、又は自力で解答を得た学生が見てください。
【問】(超難問)
上図の四角形ABCDにおいて、角ACD=θを求めなさい。

(注意)
 図形問題では、
先ず、補助線を引いて足りない図形は埋め、
同じ角度に印を付けつつ、
図形を対称な形に完成させてから問題を解くように心がけてください。
 特に、この図形問題では、対称性が特に高い正三角形を含む対称な形の図形を完成させてから問題を解くようにしてください。

【解答】
 この問題は、以下の順に、図形をほぼ対称な形になるように補助線を引いていきます。
(1)先ず、分かっている角度を埋めます。
(2)
∠OAB=∠OBA=80°に注目して、以下の二等辺三角形OABを書きます。
(3)
この図形に補助線を引いて、対称な形にし、しかも正三角形を加えます。
(4)
AD=AF
から、三角形ADFは二等辺三角形だとわかります。
(5)
∠AFD=80°
なので、
∠DFGが計算できます。
(6)
三角形DFGが二等辺三角形だと分かりましたので、
線分CDは線分GFの垂直二等分線だと分かります。
よって、 
∠ACD=θ=30°
です。
(解答おわり)

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2017年10月15日日曜日

公式の証明の補助線をまねて使って解く

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】(難問)
上の図において、円Oの半径は12で、直径ABをBD=4となるように延長した点がD、またAB⊥COである。CDと円Oの交点がEである。
このとき、弦EBの長さを求めなさい。

【解答】
 図形問題では、
先ず、補助線を引いて足りない図形は埋め、
同じ角度に印を付けつつ、
図形を対称な形に完成させてから問題を解くように心がけてください。

この問題は、以下の様に、図形をほぼ対称な形に完成させてから解きます。
この図形に引く補助線は、 
「三角形の頂点からの距離の積の公式(その2)の証明」 
において引いた補助線をまねて引きました。
(公式を覚えるということは、公式の証明で使った補助線を覚えておいて、問題を解くときに、まねして使うということです。それが、「公式を覚えて使う」ということです。) 

次に、下図のように、長さが簡単な相似図形を想像して線分CDの長さを計算します。
次に、図形EBDとACDが、頂角が等しく相似であることを認識する。
そして、以下の計算によってEBの長さを計算する。
(解答おわり)

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2017年10月14日土曜日

三角形の面積を3辺から計算する

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【問1】
上図の三角形の面積Sを求めよ。

【解答】
 先ず、以下の図を考える。
この三角形の頂点Aの足Hと点Bの間の距離を、
頂点の足の位置の公式を使って求める。
(解答には、この公式を導き出す過程の式を以下の様に詳しく書くこと。式で使う記号の意味をハッキリさせるために、上の図も書くこと。)
これで頂点Aの足Hの位置が求められた。
長さが簡単な相似図形を想像して高さhを計算する。
その高さhと底辺の長さaを掛け算して2で割り算して三角形ABCの面積Sを計算した。
 解答用紙には、上図のように、三角形ABCのAHの長さの値を書き込んだ図を書くか、
あるいは、図の替りに以下の式を書いて解答とすれば良いと思います。

(解答おわり)

【問2】
上図の三角形の面積Sを求めよ。

【解答】
 先ず、以下の図を考える。
この三角形の頂点Aの足Hと点Bの間の距離を、
頂点の足の位置の公式を使って求める。
(解答には、この公式を導き出す過程の式を以下の様に詳しく書くこと。式で使う記号の意味をハッキリさせるために、上の図も書くこと。)
これで頂点Aの足Hの位置が求められた。

(この計算を、頂点Bから辺ACに下ろした足の長さを計算するとその長さの値が分数になり、計算が少し面倒になります。それでも最終的に同じ値の答えが得られますが、
長さの値がより簡単になる辺(BC)を見つけて、その辺に足を置いた計算をする方が計算が楽になります。
 計算が楽か否かの見分け方は、
(b+c)/a
が簡単な値になるか否かで見分け、
それでも分からない場合は、
(c-b)/a
が簡単な値になるか否か、
で見分けることができます。)
長さが簡単な相似図形を想像して高さhを計算する。
その高さhと底辺の長さaを掛け算して2で割り算して三角形ABCの面積Sを計算した。
(解答おわり)

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2017年10月13日金曜日

三角形の頂点からの距離の積の公式(その2)

以下は、ここをクリックした先の問題の解答です。

【公式】
上式のように、三角形ABCの頂点Cから辺ABへ垂直に引いた線との交点Hに関する線分の積:
AH×AB
が、
辺BCを直径2sとする円の中心Oと頂点Aを結ぶ線と円との交点DとEに関する線分の積:
AD×AE=(AO)-s
に等しいことを証明しなさい。

(解答の方針) 
 辺の長さの積の定理は、相似図形では辺の比が同じであることに由来します。結局、辺の長さの積の定理は、ある相似図形に由来する定理です。そのため、この問題は、相似図形を探す問題です。
 この問題のように、辺の長さの積の定理の問題は、
(1)図の不足を埋めて図を完成させてから、
(2)相似図形を発見して、相似図形の辺の比が等しい式を書いて
問題を解くように心がけてください。

【解1】
 以下の図のように補助線を引く。
(解答の分かり易さのために最低限度の補助線だけ残したが、解答を考える過程では、もっとたくさんの補助線を引いた)。
∠AHD=90°-∠DHC
円周角の定理により、
∠DHC=∠DEC
∠DEB=90°-∠DEC

∠AHD=∠DEB
∠HADを共通の頂角として持つ△AHDと△AEDは、 
これによって2つの頂角が等しい。
よって、
△AHD∽△AEB
ゆえに:
(証明おわり)

(補足)
 この証明をするためには、以下の図ぐらいに図形を埋めて図形を対称な形に完成させることで、問題の証明に十分な形に図形を完成できる。

(補足2)
 この公式は、
「△AHD∽△AEB」の公式
である、
と覚えた方が良いと考える。

【解2】
 ベクトルを学ぶと、この公式は以下のように簡単に証明できる。

(証明おわり)

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